――100万部に迫る大ヒットとなった『モンスター娘のいる日常』が、まさにそうだったわけですね。
猪飼 そうだと思います。この作品も、実際掲載してみて思ったのは、編集が考えている以上に特に若い人は“モンスター娘”に抵抗がないってことなんです。RPGで育ってきている人は、小さい頃からラミアとかハーピーといったキャラクターに慣れ親しんでる。モンスター娘っていうのが、案外特殊じゃなくなってるんだな、と。だから、『モンスター娘のいる日常』も10代の読者さんがとても多いんですよ。
――ああ、確かにゲームの『女神転生』シリーズの人型悪魔なんかは、人気が高いですね。
猪飼 『女神転生』は、みなさん言いますね。やっぱりそのあたりから入ってきた方も多かったみたいですね。
おたぽる編集 ゲームですと『ブレスオブファイア』シリーズや『ファイナルファンタジー』など、獣人系は比較的一般的です。最近は『パズル&ドラゴンズ』の蛇娘「エキドナ」なんかも人気があります。イラストSNS「pixiv」なんかを見ていると結構ケモノのイラストもあるんですが、いわゆる“ケモナー”が増えたってことなんでしょうか?
猪飼 うーん、本当にコアなケモナー層って、今でもそんなにたくさんいるわけではないと思うんですよね。少なくとも、商業的に成立するほど増えているかというと疑問です。ただ、ライトに人外要素を愛好してくれる層は爆発的に増えたと思います。『モンスター娘のいる日常』は、作者のオカヤド先生がコアなモンスター娘好きということで始まった作品ですが、基本的に造形を除けば、すごく王道なラブコメなんです。
――確かにそうですね。
猪飼 で、今の読者さんは思ってた以上に、造形だけで「ダメ!」とはならなかった。
“人外ヒロイン”ブームはなぜ起こった? ブームを牽引する「COMICリュウ」副編集長が制作の舞台裏を語ったのページです。おたぽるは、マンガ&ラノベ、出版業界事情、COMICリュウ、ケモナー、モンスター娘のいる日常、徳間書店、インタビューの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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